えほんのかんづめ

絵本って楽しい

理想の自分とは…なりたい自分を考える。『あしたのぼくは』の紹介とレビューはこちら

今回は、みやにしたつやさん作の『あしたのぼくは』を紹介していきたいと思います。

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あしたのぼくはの基本情報

  • 作品名 あしたのぼくは

  • 作者 みやにし たつや

  • 初版 2006年8月

  • 発行所 ポプラ社

  • サイズ 190×190

  • ページ数 15ページ

あしたのぼくはの内容

ぼくはニンジンがたべられないし、じてんしゃものれない。でもあしたのぼくはきっとなんでもできるはず! 元気がもりもりわく絵本。

あしたのぼくは・・・|絵本ナビ : 宮西 達也 みんなの声・通販より引用

この本の主人公はできないことがあってもすべてあしたはできるようになるんだ!と前向きに物事をとらえます。

繰り返しの表現を使った本でずっと今日はできないけれど明日はできる。という形ですが最後は甘えんぼの明日も甘えんぼのままという親の願望も表現されています。

あしたのぼくはの感想

主人公の前向きな気持ちがいいなと思いました。今日はピーマン食べれないけど明日はぱくぱくなんてことは本当はありえないことなのにできるんだという前向きな姿勢が大切なんだよと子どもに教えることができる本だと思いました。

できないからできるに変わった変化後ができるを越してしまうのがおもしろいなと思いました。たとえば自転車が補助輪付きしか乗れないからの変化後は二輪で車よりも速いスピードでこいでしまったり、注射が見るだけで怖いのが変化後はへっちゃらになって反対の腕にも要求してしまうという過剰さが子どもに受けると思います。

さいごに

この本の作者であるみやにしたつやさんは『お前うまそうだな』(けんぶち絵本の里大賞)や『うんこ』(けんぶち絵本の里大賞びばからす賞)『おとうさんはウルトラマン』(けんぶち絵本の里大賞びばからす賞)などを生み出した作家さんです。面白いも多いのでぜひ読んでみてください。

アメリカではメジャーな作品『番ねずみのヤカちゃん』の紹介とレビューはこちら!

今回は詩人で翻訳家のリチャード・ウィルバーさん作の『番ねずみのヤカちゃん』の紹介をしていきたいと思います。

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 番ねずみのヤカちゃんの基本情報

  • 作品名 番ねずみのヤカちゃん
  • 作者 リチャード・ウィルバー /  松岡 享子 / 大社 玲子
  • 初版 1992年5月31日
  • 発行所 福根館書店
  • サイズ 210×190 (←参考程度に…)
  • ページ数 68ページ

番ねずみのヤカちゃんの内容

ある家にすむ母さんねずみと子ねずみたちは、人に気づかれないよう静かに暮らしていました。ところが末の子ねずみヤカちゃんの声の大きいこと。きっと大変なことがおこるでしょう!

番ねずみのヤカちゃん|絵本ナビ : R・ウィルバー,大社 玲子,松岡 享子 みんなの声・通販より引用

 

四人兄弟の末っ子ヤカちゃんはやかましやのヤカちゃんといわれています。ねずみのせかいでは、声が大きいのは家の人間にばれてしまうためヤカちゃんのお母さんは心配でした。お母さんは、教訓の2つの「ねずみとりのうた」と「ねこのうた」をこどもたち覚えさせます。そうして親元を離れたカヤちゃんは一人暮らしを始めます。

 
一人暮らしを始めたヤカちゃんはおなかがすいた夜外に出て食料を探します。そこには小さい板の上に乗ったチーズが…食べようとした瞬間「ねずみとりのうた」が脳内に流れます。そのおかげで間一髪で難を逃れられられます。
 
つぎはふわふわした毛の生えた大きな動物に出会います。ヤカちゃんが「こんにちは!」と言おうとしたときお母さんに教えてもらった「ねこのうた」を思い出します。そしてまたまたお母さんの歌のおかげで間一髪で助かります。
 
3日食料にありつけなかったヤカちゃんはおなかがすいてまた外に出ます。そしたら窓から大きな袋を持った男が入ってきます。その後ヤカちゃんはその男がチーズを食べようとするのを見ていつもの大きな声で’’どろぼー’’と叫びその家を泥棒から救いました。
 
家を守ったヤカちゃんは毎日おいしいチーズを夫婦からもらう代わりに’’番ネズミ’’となって夜に家を守るようになります。
 

番ねずみのヤカちゃんの感想

大きな声を出してしまうヤカちゃんの声は一見悪いところにみえますがヤカちゃんはこの声を武器にして泥棒を退治して幸せな結末を迎えます。

短所と思えるところも実は長所だったり、またその逆だったりと考えさしてくれる一冊です。子どもに自分の嫌なところも実はいいところだったりするんだよ。と教えてあげられる本なのかなと思いました。

私は作品でお母さんねずみがヤカちゃんたちに教えるときとそれをヤカちゃんが思い出す場面の2か所で登場する、お母さんねずみが歌う二つの歌が好きでした。

1回出てきた歌がもう一回出てくるので子どもに読み聞かせるとき、ヤカちゃんと一緒に歌えるかもしれませんね。

さいごに

ヤカちゃんのセリフは全部 えほんのかんづめ ←みたいに大きくなっていてわかりやすいので子どもにヤカちゃんのセリフを担当してもらうのも面白いですよ。

 

 
 
 
 

ベストセラー作品である『おじさんのかさ』の紹介とレビューはこちら!

今回は有名な『100万回生きたねこ』を世に送り出している佐野洋子さん作の『おじさんのかさ』を紹介していきたいと思います。

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おじさんのかさの基本情報

  • 作品名 おじさんのかさ 
  • 作者 佐野洋子
  • 初版 1992年5月28日
  • 発行所 講談社
  • サイズ 310×210 (←参考程度に…)
  • ページ数 31ページ (←参考程度に…)

おじさんのかさの内容

雨の日におじさんが出会った素敵なできごと
りっぱなかさがぬれるのがいやで、かさをさそうとしないおじさん。ある雨の日、子どもたちの歌をきいたおじさんは、はじめてかさを広げてみました。すると……。

おじさんのかさ|絵本ナビ : 佐野 洋子 みんなの声・通販より引用

立派な傘を濡らしたくないおじさんが雨の日に出会ったこどもたちが傘をさして楽しそうにしているのを見て傘をさします。そのあと今までなんでこんな愉快な気持ちになる傘を使っていなかったんだろう!と気づき雨の日を楽しむという物語です。

おじさんは傘がとても大切で雨が降っても持っている傘を差さないのにふとしたきっかけで新しい魅力に気づきます。何でもチャレンジや違うことをやってみるのもいいんじゃない?というメッセージが隠されています。

おじさんのかさの感想

傘をたいせつにするあまり雨が降っても傘を使わないとというなんとも本末転倒なことをしている姿がおじさんなのに(?)なんだかかわいらしいなと思うとともに自分も野球してた時に新品のスパイクを出し惜しんでなかなか使わないということがあったなぁと思いだしました。

傘をさした後のおじさんのワクワクとした姿と子供たちにつられて「あめがふったら ポンポロロンあめがふったら ピッチャンチャン」と歌いだしてしまう場面では読んでいる私も楽しくなりました。

雨を楽しんだのちに家に帰った後、’’おじさんは おちゃと たばこをのんで、ときどき ぬれたかさを みにいきました。’’という一文がなんともお茶目でおじさんがより愛くるしく見えてくることでしょう(笑)

こどもにも楽しめる内容と言葉で、何事にも否定しないでやってみることがとても大切だということをこどもに伝えることができる一冊であると思いました。 

おじさんのかさの受賞タイトルと選定図書

『おじさんのかさ』は様々な賞と選定図書に選ばれています。

さいごに

絵がほのぼのしているかわいらしいルックスで雨の作品なのに悲しいとか寂しいというような内容でなく逆に晴れ晴れする気分になる本で雨の降る日に読んでほしい本です。ぜひ読んでみてください!

 

 

教科書にも掲載されている『ふたりはともだち』の紹介とレビューはこちら!

今回はアーノルド・ローベルさん作の絵本『ふたりはともだち』の紹介とレビューをして行きたいと思います。

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ふたりはともだちの基本情報

  • 作品名 ふたりはともだち 
  • 作者 アーノルド・ローベル / 訳 三木 卓
  • 初版 1972年11月10日
  • 発行所 文化出版局
  • サイズ 210×145
  • ページ数 64ページ (←参考程度に…)

ふたりはともだちの内容

〈はるがきた〉
「春が来たよ」とがまくんを起こしに来たかえるくん。でも、がまくんはベッドから出てこようとしません。雪も解け、外はすっかり暖かい4月なのに・・・。
〈おはなし〉                            かえるくんは11月からそのままのカレンダーをめくり始めました。夏のある日、病気で寝ているかえるくんに「ひとつお話しをして」と頼まれたがまくん。一生懸命お話しを考えますが思いつきません。ぶらぶらしても逆立ちしても思いつかず、とうとう頭を壁にぶつけはじめます。

〈なくしたボタン〉
遠くに出かけたがまくんとかえるくん。家に帰るとがまくんの上着のボタンが1つありません。ふたりが通ってきた道を戻って探しに行くと・・・。

ふたりはともだち|絵本ナビ : アーノルド・ローベル,三木 卓 みんなの声・通販より引用

このほか『すいえい』等2作が加わった五部構成となっています。

二ひきのカエルが繰り広げるほのぼのとしていて、かえる君とがま君というカエルが服を着てベットで冬眠して…とありえない設定なのにどこか日常的で誰の身にも起こりうりそうだなと思ってしまうストーリです。

かえる君とがま君はとても友だち想いでともだちが悩んでいたり困っていたりしたときは助けようとするけれどそれが失敗したりあまりいい効果が出ないときもあるけれどそれすらもみていてかわいくもあり人間味がある等身大のすがたが描かれています。

ふたりはともだちの感想

友だちとはどういう存在であるか、どういう存在でいるべきかというのをこどもたちに考えてもらえる作品だなと思いました。

こうあるべきだとかこうじゃなきゃダメという枠で友だちというものは決めてしまってはいけないと思うのですが、この作品は自分は友だちにどのように接していけばよいのかを見つける手掛かりになりうる一冊であるといえます。

またストーリーもわかりやすく、読みやすい文書で漢字のみならずカタカナにもルビがふってあるという点と五部に分かれた短編集みたいな構成なので文字主体の絵本ですが小学生に上がる前のお子様にも読める作品なのかなと思います。

絵も作品にとてもあったほのぼのとした感じで1ページに一つは絵が入っているので文書と絵の両方で楽しめる作品であると思いました。

ふたりはともだちはシリーズの一部

ふたりはともだちは『がまくんとかえるくん』というシリーズの中の一部でありこの作品のほかにも
  • ふたりはきょうも
  • ふたりはいつも
  • ふたりはいっしょ

の作品があります。ぜひこちらも読んでみてくださいね。

さいごに

がまくんとかえるくんはカエルがあまり好きでなくてもかわいい絵とほのぼのとしたストーリーとふたりのやさしさでもしかしたらカエルが好きになるかもしれませんね(笑)

面白い作品なのでぜひ手に取ってみてみてくださいね。